くるみん認定企業とは、子育てを会社規模で支援する制度のことである。積極的な産休育休取得や時短勤務など、男女問わずに子育てに専念できるような環境が整っている企業が認定される。このような企業では欠員に備えて業務の効率化が図られている場合が多い。
企業は優秀な人材を得るためのアピールの一つとして制度を利用している側面があり、くるみん認定企業への転職は一般的に倍率が高い傾向にある。特に女性で今後妊娠や出産を経ても長く働きたい人にとって、転職先候補にあがりやすい。
ライフプランとキャリアの両立を臨む人にとってはくるみん認定企業への転職は非常に理想的である。しかしながら、そうではない人にとってはデメリットもある。
いくら業務の効率化が図られている職場でも、イレギュラーの対応が求められる職では対応できる人に仕事のしわ寄せがある。その場合はどうしてもフルタイムで働ける人へ任せっきりになってしまう。
また男性の育休取得を目的にくるみん認定企業への転職は、女性ほどのメリットにはならない可能性がある。いくら取得に性差はないとしても、その職場の慣習によって取りやすかったり、そうではない場合があるからだ。これは入社しないと分からないので、男性は育休を目的だけに、くるみん認定企業への転職は一度考え直したほうがいいのかもしれない。
業務の偏りが出ない職であれば、くるみん認定企業への転職へのデメリットはない。しかしこればかりは入社してみないと分からないのが実情だ。認定企業だからという理由で転職することは控えた方が良い。